昨今、２００２年度から本格的に実施される総合学習の登場で、若干定番化しつつあった各小中学校での社会見学なども、総合学習との関連で、 その位置づけが見直されつつあるようです。当館でも、各学校の社会見学・歴史学習・総合学習などのご活用に対応できるよう、日々努力しております。
当館の常設展示室では、常設展「きのくにの歩み−人々の生活と文化−」を１年の大半の期間開催しております。 その展示では、タッチパネル式のモニターを通じてその当時の人の考えや、詳しい説明が聞けます。 また、「子どもクイズ」を常備し、小中学校の児童・生徒にも興味を持って、クイズを解きながら、楽しく見学していただけるように配慮しております。 そして、縄文・弥生時代の道具や土器をはじめ、古代の農民を苦しめた税や中世の紀州の荘園について、 あるいは高野山や道成寺・熊野三山・紀州徳川家など、特に和歌山に関係した資料について、実物やそのレプリカ・模型・パネルなどを充実させ ております。それらを目の当たりにすることにより、歴史への関心、郷土和歌山への関心を自然な形で深めていただけるよう工夫しております。
そして何より、現存する貴重な文化財や史実に基づいた歴史学習は、現代の私たちのあるべき姿、また人権、ひいては 人間社会の進むべき将来を考えていく上で、最も大切な学習の一つであると考えられます。その文化財を調査・収集・保存し、 かつみなさまに、出来るだけわかりやすく展示するのが、博物館の使命であると考えております。
お忙しい学校の日常とは存じますが、歴史学習・総合学習・社会見学などにおける当館のご利用を心よりお待ち申し上げております。何卒よろしくお願い申し上げます。
なお、ご利用にあたっては事前に下見をしていただき、学習のねらい・見学の方法などについて詳しい打ち合わせをしていただくことをお薦めいたします。 ご対応できる範囲で、当館学芸員が説明・案内をさせていただくことも可能です。 また、事前学習・見学用の「常設展示見学の手引き」も常備しておりますので、お申し付けいただければ、無料でお分けさせていただきます。 学校などで、コピー・印刷など自由にご活用いただけます。
《備考》