その高さ133m。日本一の落差を誇る名瀑・那智大滝は、仰ぎ見る人の心を揺り動かす迫力に満ちています。その雄大な風景に、古来より人々は聖なる存在を意識してきました。この那智大滝を中心とした聖地・那智山で、今日まで連綿と継承されてきた信仰の歴史は、さまざまな参詣者を受け入れてきた那智地域の歴史そのものといえるでしょう。こういった歴史を背景に平成16年、那智山は「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する拠点の一つとして、世界遺産に登録されました。
この特別展では、熊野信仰の重要な拠点の一つである那智山と、その信仰を支えてきた那智地域の歴史を時代を追って明らかにし、重層的な信仰のあり方と、信仰がさまざまに育んできた文化の広がりを紹介します。
*** 主な展示資料の紹介 ***
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