オープニングイベント
「熊野三山参詣曼荼羅の絵解き」
 のご案内

 熊野の魅力あふれる歴史と文化を今日に伝える那智参詣曼荼羅。かつて全国各地でこの絵は絵解きされ、日本中の人々に熊野への憧れを抱かせました。そして現在、再びこの参詣曼荼羅の持つ親しみやすい表現、物語の豊かさが注目され、熊野地域では教育普及や観光ガイド、地域おこしなどで活用されています。

 平成19年には、那智参詣曼荼羅を踏まえて、新たに本宮参詣曼荼羅、新宮参詣曼荼羅も作成され、熊野の文化を未来へつなぐため、全国に類を見ない「参詣曼荼羅」の新たな活用が図られています。

 和歌山県立博物館では、世界遺産登録5周年記念特別展「熊野三山の至宝―熊野信仰の祈りのかたち―」(会期9/8〜10/18)の開催にあたり、この熊野三山参詣曼荼羅の魅力をご体験いただくため、那智参詣曼荼羅の研究・普及につとめられてこられた山本殖生氏による、本宮・新宮・那智の「熊野三山参詣曼荼羅の絵解き」実演を行います。

 そして、那智参詣曼荼羅の持つ魅力を未来へ伝えるため、和歌山大学教育学部の地域コミュニケータ論受講生と新たに作成した「新編・那智参詣曼荼羅絵解き」実演もあわせて行います。これは那智参詣曼荼羅から「エコ観光」「水と生命の循環」「信仰と現代」「自然との共生」という現代的な課題を引き出し、伝え、考えてもらうための寸劇仕立ての絵解きです。

 熊野文化の一つである参詣曼荼羅を、未来へ向けて活用していくための新たな活動を、特別展のオープニングイベントとしてご紹介致します。多くの皆様のご参加を心よりお待ち致しております。

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日 時 平成21年(2009)9月8日(火) 13:30〜15:00

会 場  和歌山県立博物館ロビー (入場無料・申込不要)

出 演 「熊野三山参詣曼荼羅絵解き」

    ・山本 殖生 氏(熊野三山協議会幹事)

 新宮市教育委員会の学芸員として、長年に渡り熊野地域の文化興隆に携わられ、那智参詣曼荼羅を初めとする熊野の文化財に関する論文や著書も多数上梓されています。那智参詣曼荼羅の台本を確立され、自ら熊野比丘尼に扮して行われる曼荼羅絵解きのユーモアある語り口が魅力。

         「新編・那智参詣曼荼羅絵解き」

    ・和歌山大学教育学部地域コミュニケータ論受講生

 地域の歴史・文化・自然環境に関する深い知識をもって、文化財・文化遺産を活用した地域学習プログラム開発を行うコースを受講している大学生たち。熊野の魅力に目覚めた大学生たちの新鮮な感覚による絵解きをお楽しみ下さい。

お問い合わせ : 和歌山県立博物館(和歌山市吹上1-4-14)
            TEL:073-436-8670  FAX:073-423-2467