企画展「有田川中流域の仏教文化―重要文化財・安楽寺多宝小塔修理完成記念―」
平成29年(2017)1月21日(土)〜3月5日(日)
有田川町二川の安楽寺に伝来する安楽寺多宝小塔は、南北朝時代に建立された高さ209.5pの小さな塔です。外観、構造ともに屋外の多宝塔を正確に縮小して造られたもので、多宝小塔としては日本で唯一、建造物として国の重要文化財に指定されています。平成27年度より修理が行われ、このたび建立当初の姿がよみがえりました。
安楽寺多宝小塔が伝わった有田川中流域は、かつて阿弖川荘(あてがわのしょう)とよばれ、京都・寂楽寺(白川寺喜多院)の荘園となった後、鎌倉時代末期以降は高野山の荘園となりました。阿弖川荘の故地には、こうした歴史を背景とする優れた文化財が多数伝わっています。
この展覧会では、安楽寺多宝小塔を寺外で初めて展示公開し、その修理成果を報告するとともに、重要文化財1件、和歌山県指定文化財8件、有田川町指定文化財18件を含む文化財約60点を通じて、阿弖川荘で育まれた仏教文化の精華を紹介します。
かけがえのない文化財を未来へと継承していくうえで、この展覧会が地域の歴史の新たな魅力を発見するための一助となりましたら幸いです。
主催:和歌山県立博物館
協力:(財)和歌山県文化財センター、有田川町教育委員会
後援:有田川町
関連イベント
博物館講座(会場:県立博物館2階学習室) |
ミュージアムトーク(学芸員による展示解説、各回13:30〜14:30) |
図 録 有田川中流域の仏教文化 和歌山県立博物館編集 有田川町教育委員会発行
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休 館 日 月曜日