展示のみどころ



①指定文化財がずらり40体!

  展示する仏像・神像の合計76体(全出陳資料は61件[87点])のうち、国宝4体、重要文化財10体、和歌山県指定文化財16体、市町指定文化財10体と、その半数以上の40体が指定文化財です。和歌山県における仏像展として、一度にこれだけの指定文化財を展示するのは、今回が初めてのことです。


②初公開の仏像・神像が16体!

  近年の和歌山県立博物館の調査によって確認することができた新発見資料を含む、今回初公開(寺外初公開も含む)の仏像・神像16体を展示します。
                 (展示番号1、28、34、35、43、45、46、47、49、53、58、 59、61の各像)


③写真撮影OK!

  仏像と神像をいかに未来へ伝えるかについて考える今回の展示では、文化財保護啓発の観点から、会場内の展示資料は撮影可とし(フラッシュ及び三脚等の使用は禁止、一部所蔵者の意向により撮影不可の資料あり)、非営利的な個人利用であればSNSでの発信もOKです。これは和歌山県立博物館の特別展としては初めての試みです(常設展・企画展については原則実施中)。 
 

 

主な出陳資料の紹介

 

熊野速玉大神坐像(くまのはやたまざぞう)
平安時代

      熊野速玉大社(新宮市)蔵 国宝

 平安時代前期に造像された像高101.2㎝に達する等身を超える大作。日本を代表する神像彫刻の傑作。5年ぶりの公開。

十一面観音立像(じゅういちめんかんのんりゅうぞう)
平安時代

名杭観音講(印南町)蔵 和歌山県指定文化財

 鋭く厳しい風貌を見せる平安時代前期の仏像。印南町名杭地区の住民が講の本尊として守り伝えてきた。寺外初公開。

高野明神立像(こうやみょうじんりゅうぞう)
平安時代

槇尾山明神社(九度山町)蔵

 高野山麓、九度山地区の住民によって守られてきた槇尾山明神社に伝わった、新発見、日本最古の高野明神像。初公開。

観音菩薩立像(かんのんぼさつざぞう)
鎌倉時代

霊現寺(和歌山市)蔵

 運慶・快慶の周辺仏師により造られた新発見の仏像。洗練された作風で、豪華な銅製飾りも全て鎌倉時代初期のもの。初公開。