展示のみどころ


 

1、迫力のある大画面

 描かれた題材のテーマごとにさまざまな屛風が並びます。絵巻に描かれた屛風にも注目です!

「源平合戦図(げんぺいかっせんず)屛風」 6曲1双(和歌山県立博物館蔵)


 右隻には一ノ谷
(いちのたに)を、左隻は屋島(やしま)を中心とした場面が ひと続きの大画面に展開する。金雲により区切られた画面には、名場面の逸話がちりばめられている。平家を平安貴族風に描く点がめずらしい。[展示番号1]
 


2、今しか見れない!秘蔵の作品の公開

 和歌山県立博物館ではめずらしい、屛風というテーマだからこそ輝く作品の魅力をお伝えします。

「頼光金時図(らいこうきんときず)屛風」曽我蕭白(そがしょうはく)筆 2曲1隻(個人蔵)


作者の曽我蕭白は江戸時代に活躍した「奇想(きそう)」の画家の一人。母の山姥(やまんば)と共に、金太郎こと坂田金時(さかたのきんとき)が主従関係をむすぶ源頼光(みなもとのよりみつ)と出会うシーンを描く。怪異な風貌の人物が目を惹く。[展示番号2]
 


3、屛風だけではない「対」の作品の魅力

六曲一双を基本の形式とする屛風と同じく、対になる一組の絵画や、紀州でつくられた陶磁器も展示します。

「南紀男山焼(なんきおとこやまやき)

交趾写(こうちうつし)二彩獅子形(にさいししがた)屛風挟(ばさみ)」 1対(和歌山県立博物館蔵)


屛風の転倒を防ぐために用いる。鮮やかな紫と浅葱
(あさぎ)の釉が施された交趾写の型づくりと思われる愛らしい阿吽(あうん)の獅子。底には南紀男山焼を代表する陶工、光川亭仙馬(こうせんていせんば)の刻印銘「仙馬」を確認できる。[展示番号13]