1600年の関ヶ原(せきがはら)の戦いに勝利した徳川家康(1542〜1616)は、1603年に征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)となり、江戸(東京)に幕府を開きました。この絵の左上には、家康がなくなった日(「元和二年四月十七日」)が書かれています。反対の右上には、「東照大権現(とうしょうだいごんげん)」と書かれています。家康は亡くなった翌年に、朝廷(ちょうてい)から「東照大権現」という神としての名前が与えられました。この絵は、神となった家康を描いたもので、紀州東照宮(とうしょうぐう)に残されています。紀伊藩初代藩主(きいはんしょだいはんしゅ)となった頼宣(よりのぶ)は、父である家康をまつるため、和歌浦に東照宮を建てました。
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