主な展示資料


  

第1章 弘法大師空海と高野山の開創

①弘法大師坐像
    宝暦10年(1760) 普門院蔵

 もと、丹生都比売神社境内の御影堂に安置されていた等身大の弘法大師像です。宝暦10年(1760)、高野山仏師長谷川康安によって造像されました。

②大日如来坐像
  平安時代 妙法寺蔵

 和歌山県指定文化財有田市・妙法寺の本尊像で、胎蔵界大日をあらわした平安時代後期の作例です。像高127.8㎝。11年ぶりの展示公開です。

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③菩薩形坐像
  平安時代 林ヶ峰観音寺蔵 和歌山県指定文化財

 近年、山間の集落で発見された、9世紀半ばごろ造像の仏像です。両界曼荼羅図に描かれる菩薩像を、そのまま厳密に立体化した、希有な作例です。


第2章 丹生明神・高野明神と高野山―大師と聖地を結ぶ神々―

④遺告二十五箇条
  文明13年(1481) 三宝院蔵

 空海の遺言というかたちで記された最初期の弘法大師伝です。室町時代に和州観覚寺(小嶋寺)で書写されたもので、高野山上の三宝院伝来資料です。

⑤狩場明神像
  南北朝時代 個人蔵 和歌山県指定文化財

 猟師の姿の狩場明神(高野明神)を描いた画像で、丹生都比売神社の神官(二の祝)の家に伝来しました。


第3章 丹生高野四社明神の成立―神々の謎に迫る―

⑥丹生高野四社明神像
  桃山時代 興山寺蔵

 丹生高野四社明神の姿を描いた画像です。第三殿、第四殿の神は現在、気比明神・厳島明神として祀られますが、かつて第三殿は蟻通神であったようです。

⑦丹生明神及び女神坐像
  鎌倉時代 三谷薬師堂蔵・個人蔵

 近年発見された最古の丹生高野四社明神像。神像として銅鋳造像(個人蔵)とその木型(三谷薬師堂蔵)の両方が残された、日本唯一の事例です。


第4章 丹生都比売神社の社頭景観―遷宮舞楽曼荼羅供とともに―

⑧天野宮舞楽曼荼羅供法則
  天正11年(1583) 金剛三昧院

 丹生都比売神社において行われた遷宮舞楽曼荼羅供の内容が書かれています。導師を務めた釈迦文院空雅の書写本で、高野山上の金剛三昧院伝来資料です。

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特集展示 高野山と有田川流域の仏教文化

⑨十一面観音立像
  平安時代 法音寺 重要文化財

 有田川町の法音寺本堂内に安置される仏像です。平安時代前期、9世紀から10世紀にかけて造像されました。