作品紹介


1、那智勝浦町指定文化財 法華経(ほけきょう)開結(かいけつ)とも  (展示No.2
鎌倉時代 
延命寺(えんみょうじ)(那智勝浦町)蔵

 で紙を紺色に染めて、金粉(にかわ)で溶いて文字を記しています。
また、
界線(かいせん)には銀が用いられています。
それぞれ法華経の前と後ろに位置づけられる
無量義経(むりょうぎきょう)(開経)と
観普賢経
(かんふげんきょう)(結経)も合わせて、10巻全てがそろって残されているので、
とても貴重な資料です。
 


2、大般若経 (展示No.16
平安〜江戸時代 
相賀(おうが)八幡神社(橋本市)蔵

  金剛三昧院(こんごうさんまいいん)(高野町)・利生護国寺(りしょうごこくじ)(橋本市)・
根来寺(岩出市)や、現在の奈良県・大阪府・岐阜県など、
さまざまな場所で書写・刊行された経典を寄せ集め、
また不足分を江戸時代に書き足して、1組のセットを構成している大般若経です。


3、般若心経(はんにゃしんぎょう) 冷泉為村(れいぜいためむら) (展示No.36)
江戸時代 
長保寺(ちょうほうじ)(海南市) 蔵

 

 この般若心経は、紀伊藩六代藩主・徳川宗直(16821757)17回忌に、
その側室・永隆院が、宗直の和歌の師であった冷泉為村
(172774)
書写させて長保寺へ奉納したものです。
為村は、藤原定家の流れをくむ冷泉家
15代当主でした。