大般若波羅蜜多経 第四八八 ( 橋本市・相賀八幡神社)

 相賀八幡神社は、根来寺の開祖となった覚鑁の住房・密厳院の所領であった相賀荘に鎮座する神社である。この大般若経は、現在570帖が伝わるうちの1帖で、末尾に 「校了/于時応永廿六年十一月日於根来寺書写了」 との奥書があることから、1419(応永26)年に根来寺に架蔵されていた大般若経を書写したうちの一部が現在の相賀八幡神社に伝わっていることが分かる。この相賀八幡神社の大般若経には、この他にも、同じ時期に利生護国寺(橋本市)で書写されたものや、平安時代後期〜鎌倉時代前期に飛騨国三枝郷袈裟寺(岐阜県高山市)で書写されたものなどが含まれている。