労働争議と小作争議 


県下でも四七市町村に及んだ米騒動(一九一八年)の後、大正デモクラシーの波は社会運動を活性化させ、友愛会をひきついだ大日本労働総同盟が誕生した。大正一三(一九二四)年には総同盟和歌山支部を中心として、和歌山県で最初のメーデーが開催された。一方、農村経済の不振は小作争議発生の原因となった。昭和五(一九三〇)年、日高平野では地主と農民組合との間で、小作地立入禁止をめぐって五年にわたる日高郡御坊争議が発生した。