近代・現代 B和歌山日日新聞(和歌山新聞)
和歌山日日新聞は、1878(明治11)年6月に創刊された新聞で、1889(明治22)年ごろまで発行されたものと思われます。新聞紙名は途中の一時期、和歌山新聞に更新されたようで、この号は氏名が変更されていた時期のものと思われます。
この新聞の体裁は4ページだてで、1〜3ページが3段、4ページが4段に組まれています。記事は、和歌山県録事、雑報、雑録、広告、和歌山商況、大坂商況(米・大豆・綿などの取引価格)が続きます。発行は和歌山市8番町の奎文社(けいぶんしゃ)明治13年12月19日付けで511号となっていますから、隔日以上のペースで発行されていることになります。また、題字のところには、消印を押された郵便切手の一部が残っています。
こうした初期の新聞は明治22年ごろに廃刊され、明治25年には県内で最初の日刊紙、和歌山新報が発行されるなど、新聞の発行は新しい時代にはいっていきます。