近世 �@紀州藩の成立

　1619（元和5）年、浅野長晟（あさのながあきら）が安芸国（あきのくに）（広島）にうつされ、かわって徳川家康の１０男、徳川頼信（よりのぶ）が駿河国（静岡）から入国して紀州藩主となります。浅野時代の紀州藩領は３７万石余りでしたが、頼信の入国に際して松坂・田丸・白子領（伊勢国）の計１８万石弱と大和の１０００石（鷲家・越部・土田村）が加えられ、５５万５０００石になりました。
　後に尾張・水戸とならんで御三家の一つとなる紀州徳川家には附家老として家康の最も信頼する家臣がつけられ、頼信についた安藤直次と水野重仲はそれぞれ田辺（３万８８００石）と新宮（３万５０００石）に領地をあたえられ、城を築きました。また、松坂・田丸には紀州藩の支城がおかれました