作品紹介


 


若い女 享禄3年(1530)

 やや放心したような、若い女性の顔を表した仮面です。

仮面の裏側の墨書から、享禄3年に「日光神常住」として、蛭牟田氏が寄進したことが分かります。

制作時期が判明する中世の女面は全国的に数が少なく、たいへん貴重なものです。

 



水王 天正4年(1576)

 眉根を寄せて静かに怒る鬼神です。

仮面の裏側に肥前国小城郡(現・佐賀県小城市)の牛尾山神宮寺(現・牛尾神社)に天正4年に奉納されたことが記されています。

作者等元、願主琳信の名もあり、制作背景が具体的に分かる中世仮面として貴重です。