特別展「仏像と神像へのまなざし―守り伝える人々のいとなみ―」
平成31年(2019)4月27日(土) ~ 6月2日(日)
明治元年(1868)に発布された神仏分離令は、全国で仏像や神像の安置場所の変更や、廃仏毀釈と呼ばれる仏教関係資料の破壊や散逸につながる大きな混乱を生じさせました。その後明治21年(1888)の臨時全国宝物取調局による寺社の宝物鑑査、明治30年(1897)の古社寺保存法の施行と国宝指定により、「歴史の証徴」「美術の模範」として保護を行う制度がかたち作られました。近代の訪れは、仏像や神像に、歴史と美術という新たなまなざしをもたらしたのです。
そうしたまなざしの転換を経て、なお、それでも仏像や神像は、寺院や神社、そして地域住民の尽力によって、信仰の対象として、また心の拠り所として、大切に守り伝えられています。しかし近年、過疎化や高齢化などの要因により寺社の維持が難しくなっている地域が増え、仏像の盗難被害の増加という危機にも直面しており、これからの継承への対策が急務となっています。
この特別展では人々を惹きつける魅力に満ちあふれた、和歌山の仏像や神像の数々をご紹介します。改正文化財保護法の施行、そして改元という転換期にあたり、守り伝えてきた人々のいとなみに思いを馳せながら、仏像と神像をさらなる未来へと継承していくための、これからのまなざしを考える機会となりましたら幸いです。
主催:和歌山県立博物館
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休 館 日 月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館、5月7日は休館)
開館時間 9時30分~17時(入館は16時30分まで)
入 館 料 一般:510円(410円) 大学生:300円(250円)
※( )内は20人以上の団体料金。
※高校生以下・65歳以上・障害者手帳の交付を受けてる方(同伴者を含む)は無料。
※和歌山県内に在学中の外国人留学生は無料。