熊野本宮大社


もとは熊野川に音無川などの諸河川が合流する地点の中州大斎原にあったが、明治二二(一八八九)年の洪水で社殿が倒壊・流失し、現在の社地に移った。主祭神に家都美御子大神を祀る。本地仏は阿弥陀如来とされ、後に独自の浄土信仰(阿弥陀信仰)が生み出された。熊野参詣の最終目的地でもあり、三山の中心的位置を占めた。また、本宮は熊野修験道の拠点でもあり、大峯入りを果たそうとする多くの山伏が詰めていた。