熊野早玉大社


現在の新宮市の中心地、熊野川(新宮川)が熊野灘にそそぐ地点に鎮座する。主祭神に熊野速玉大神を祀る。創始は、西南の神倉山の巨岩ゴトビキ岩(神倉神社)への信仰とかかわるものと考えられている。中世には、新宮に熊野別当家があり、田辺の別当家とともに三山を統轄していた。速玉大社は多くの神宝を所蔵するが、中でも平安時代の神像や足利義満らによって調進された古神宝類は、熊野信仰を象徴する文化財である。