那智経塚


大正七(一九一八)年、那智の滝に向かう参道沿いの沽池と呼ばれる地域から、経筒・仏像・仏具類約二五〇点の仏教遺物が発見された。その後も参道の周辺から遺物の発見が相次ぎ、発掘調査の結果、これらの遺物は、経塚の銘文から、平安時代後期〜戦国期の長期にわたることが判明する。修法遺構は金剛界曼荼羅の成身会をあらわす基壇の周辺に密教法具を配したものである。