義務教育制度について


学制施行当初、小学校の運営は生徒の授業料を有志の寄付金でなりたっており、月に米一升の授業料は就学者n増加を妨げた。全国的にみても和歌山県の就学率は低く、とりわけ女子就学率の低さは顕著であった。明治一九(一八八六)年の小学校令以後、全国的に義務教育化が推進され、県も学校間で就学率を上げる競争をさせて、ようやく明治三六(一九〇三)年に全国平均九二.八%に達した。なお義務教育が無償になったのは、明治三三(一九〇〇)年のことである。